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2017年11月10日
再婚したら今後の養育費はどうなるのでしょうか?

再婚した場合、その後の養育費は今まで通り払ってもらえるのでしょうかと

いうご相談をよく受けます。

 

再婚したという事実のみで、養育費を受け取る権利がなくなるわけではありません。

 

ただし、民法880条では、

「扶養をすべき者若しくは扶養を受けるべき者の順序又は扶養の

程度若しくは方法について協議又は審判があった後

事情に変更を生じたときは、家庭裁判所は、

その協議又は審判の変更又は取消しをすることができる」

と規定しています。

 

再婚はこの「事情変更」に該当します。

従って、元パートナーから、養育費減額を求められる可能性があります。

そして、その協議が整わなければ、元パートナーから、養育費減額調停を

申し立てられる可能性があります。

この調停では、裁判所は様々な事情を考慮して、減額を一定程度認める

調停案を提案する可能性が高いといえます。

 

ここで、注意すべきなのは、再婚の際に、再婚相手と子供を養子縁組するかどうか

という点です。

再婚相手と養子縁組をした場合、子供の養育費の支払義務は一次的に再婚相手に

移り、元パートナーは二次的なものになるとされています。

従って、元パートナーから、養育費減額調停を起こされた場合、裁判所は

養育費減額の調停案を出す可能性がより高くなり、最悪の場合には、

今後の養育費をゼロとするという調停案も出る可能性があるのです。

再婚の際に養子縁組をするかどうかは、この点をよく考えておく必要が

あります。

私もこれまでに、このようなケースで、元パートナーから今後の養育費をゼロ

とすること及び再婚後これまでに払いすぎた養育費の返還請求を求められた

ケースを担当したことがあります。

なんとか、養育費ゼロと返還請求は免れましたが、一定程度の

減額は応じざるを得ませんでした。

 

養育費の減額等のご相談は、古澤健一法律事務所までお気軽に。

初回相談無料です。