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2018年01月17日
相続の家 配偶者に居住権

本日の中日新聞の紙面に上記のような見出しの記事が掲載されていました。

民法の相続分野の見直しを進めている法定審議会が、16日、改正要綱案を

了承したとのことです。

 

その要綱案の中に、

夫婦で死んでいた家が遺産に含まれる場合、所有権と切り離す形で、

配偶者が終身か一定期間の居住権を取得し、建物に登記することを

可能とするという制度の案が入っているとのことです。。

家の所有権は子に、家の居住権は配偶者にという遺産分割が認められる

ということになるのでしょう。

 

高齢の配偶者の住む場所と生活資金の安定的な確保が狙いとのことです。

 

確かに、遺産分割の際に、高齢者の配偶者に土地建物を配分するとなると、

通常、土地建物は高額になることが多く、預金などは、他の相続人に配分

せざるを得なくなり、高齢者の生活資金が用意できないことは多々ありました。

高齢化が進む日本においては、このような制度の新設が待たれるところだと

考えます。

 

そのほかの新設の制度の案としてとして、

・遺産分割が終了するまで、配偶者が無償で自宅土地建物を使用できる短期の居住権の新設

・婚姻期間が20年以上の夫婦の場合、配偶者が生前贈与や遺言で与えられた自宅土地建物は、

 相続人が遺産分割で取り分を検討する際の対象から除外する

・自筆証書遺言で、財産を一覧にした目録に限り、パソコンなどで作成したものを添付

 できるようにする

・自筆証書遺言を、法務局での保管を可能とする

などが、あるようです。

 

政府は今年の通常国会に民法改正案を提出する予定で、

これらの制度の成立には、いましばらく時間がかかりそうです。