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2020年05月14日
テレワークを行う従業員の労働時間の管理

このご時世、従業員にテレワークを指示している会社も多数あると思います。

テレワークを行う従業員の労働時間の管理は、万全でしょうか。

 

次の要件を、いずれも満たす状態で行われる在宅勤務については、

原則として、事業所外労働に関するみなし労働時間制(労働基準法38条の2)を

適用することができます(平成16・3・5基発0305001)。

⑴ 当該業務が、起居寝食等私生活を営む自宅で行われること

⑵ 当該情報通信機器が、使用者の指示により常時通信可能な状態におくことと

 されていないこと

⑶ 当該業務が、随時使用者の具体的な指示に基づいて行われていないこと

 

ただ、在宅勤務にみなし時間制を適用する場合であっても、

実際に労働時間が法定労働時間を超える場合には、

時間外の割増賃金を支払う必要があります。

 

この労働時間の適切な把握がとても重要になります。

 

従って、みなし労働時間制をとっても、

会社は、従業員に対し、業務に従事した時間を日報等に記録させることにより、

労働時間の状況の適切な把握に努めて、必要に応じて労働時間や業務内容を

見直す必要があります。

 

また、会社が指示したわけでもなく、全く関与しないままに、従業員が

深夜や休日にテレワークを行ったとしても、

それは、指揮命令下における労務提供とは言えないと考えます。

ただし、黙示の指示や追認があったとされる場合には、

労働時間と認定されてしまう可能性があるので、

注意が必要です。