2022年07月26日
カスタマーハラスメントや理不尽なクレームにどう対応するか
お客様は神様ではありません。
お客様のクレームが理不尽な場合には、こちらも、それ相応の対応をする必要があります。
お客様の要求は理不尽であったとしても、なるべく穏便に解決しようと、
お客様の要求にあと少しだけ応じればお客様はわかってくれるだろうとか、
あとこれだけサービスすればわかってくれるだろうなどと、
お客様の理不尽な要求に応じ続けるのは、禁物です。
私はよく相談者の方に言います。
「人間なんて、分かり合えないものですよ。こちらがこれだけしたから、相手も分かってくれて、
解決するなんて、幻想です。相手の要求がますますエスカレートする危険がありますよ」と。
また、お客様の理不尽なクレームには、お店全体、もしくは会社全体で情報を共有し、
お店や会社全体で解決に取り組む体制で臨む必要があります。
そのお客様の担当者だけに、解決を押し付けてはいけませんし、
安易にお客様の要求に応じて、代表者を出すべきでもないのです。
理不尽なクレームを繰り返す人は、よく「店長出せ」とか「社長から連絡よこせ」などと
言ってきますが、それに応じる必要など全くありません。
理不尽なクレームに対し、なんでもかんでも弁護士が対応しなければならないものではありません。
ただ、ある時期を見計って、弁護士対応にスイッチすることは、とても重要なことです。
そのためには、クレームが理不尽かもと思った早期な段階で、すぐに、弁護士と相談をしたほうがよいでしょう。
弁護士から適切な対応方法のアドバイスを受けておいて、それでもお客様が応じないのであれば、
もうそれはお客様ではなく、対立当事者なのです。弁護士に対応をスイッチしましょう。
お客様なのか対立当事者なのか、見極めが難しいとよく聞きます。そういう場合は、第三者的な観点から、弁護士の意見を聴いてみましょう。
私は、相談者の方に、「理不尽な要求にがんばりすぎておられますよ」とお話すると、
涙を流される方もいます。
クレームの対処を間違うと、従業員の精神をむしばむことにもなりかねません。
早急にご相談ください。